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平成18年12月5日

2005年の出生率、確定値は1.26

11月30日厚生労働省は、2005年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産むと推定される子どもの数)の確定値が1.26だったと発表しました。

6月の公表値からは0.01上方修正しましたが、前年を0.03下回っており、過去最低が確定しました。

都道府県別の出生率は、大阪府など22府県で前年を上回りましたが、変化は統計上の誤差の範囲で、少子化傾向が変わったとはいえないようです。

厚生労働省は今年6月、出生率の速報値を1.25と発表しましたが、この段階では出ていなかった国勢調査の確定値がまとまったため計算をしなおしたところ、女性人口が推計数より少なかったため、出生率が上方修正になりました。
ただ、計算に用いる女性人口は04年の確定値と05年の速報値が外国人を含むのに対し、今回の確定値は日本人だけと定義自体が異なり、単純比較はできません。

(12月2日 日経ニュースより抜粋)
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平成18年10月24日

「妊娠初期の葉酸不足」と低体重児の関係

妊娠初期の葉酸摂取不足で、二分脊椎症等の神経管欠損症のリスクが高くなることは知られていますが、今回は同じ妊娠初期の葉酸摂取不足で「低体重児」が産まれるリスクが高くなるという話題です。

以前「妊婦の体重増加の目安」(最近の話題;平成17年12月14日号)でも書きましたが、「低体重児」は呼吸や消化機能が未熟な場合があり、また、胎児期の栄養不良が成人後の生活習慣病を起こすという報告もあります。

ニューキャッスル大学の研究者が1000名近い妊婦と、その産まれた赤ちゃんの体重を調査した結果、葉酸値レベルの高い女性ほど健康的な体重の赤ちゃんを出産していました。

また、喫煙は細胞の葉酸代謝や葉酸を貯めておく力を阻害すると言われています。喫煙習慣のある妊婦は喫煙習慣のない妊婦に比べて「血液中の葉酸濃度」が低く、喫煙習慣のある妊婦からしばしば低体重児が産まれる理由がこの研究により説明できるとしています。

研究者は、葉酸は胎児の成長や遺伝子発生にとって必須な栄養素であり、健康的な体重の赤ちゃんを産むために全ての妊婦が摂取すること、特に妊娠最初の数週間は胎児が葉酸を必要とする時期であり重要であると述べています。

しかし、妊娠初期の数週間は気付かずに過ごされることが多いため、ホメオスタでは「妊娠する可能性がある生活環境にいる全ての女性」に葉酸を摂取するように、継続して呼びかけて行くつもりです。

「葉酸」って? …という方は、こちらをご覧ください。 「神経管欠損症」って? …という方は、こちらをご覧ください。 厚生労働省のページは、こちらです。

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平成18年9月13日

ピロリ菌感染歴で「胃がんリスクが10倍」 厚労省調査

平成18年9月4日 朝日新聞:朝刊抜粋

人の胃に住みつく細菌ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)に感染したことがある人は、全く感染したことが無い人に比べ、胃がんになるリスクが10倍跳ね上がることが、全国4万人余を対象にした厚生労働省研究班の大規模疫学調査でわかった。ピロリ菌と胃がん発症の因果関係が一段と濃厚になってきた。28日から横浜市である日本癌(がん)学会で報告する。

90〜95年に全国10地点で40〜69歳の男性約1万5300人、女性約2万6700人に血液を提供してもらい経過を追ったところ、ピロリ菌に感染歴がある人たちが胃がんになるリスクは、感染歴のない人たちの10.2倍に達した。ただ、ピロリ菌感染歴があっても、胃がんを発症するのはごく一部とみられる。

研究班の笹月静・国立がんセンター予防研究部室長は「除菌も選択肢の一つだが、現時点では喫煙や塩分の高い食事など、がんの危険を高める生活習慣を改めることがより大切だ」としている。

現在、ピロリ菌の除菌は、胃や十二指腸に限って公的保険が適用されます。ピロリ菌を発見した西オーストラリア大のバリー・マーシャル教授(54)と、病理学者のロビン・ウォーレン博士(68)は2005年のノーベル医学生理学賞を受賞したことからも、ピロリ菌が世界的に注目されているのがわかります。

少し前の話になりますが、昨年の10月にピロリ菌と梅肉エキスに関連する報告がありました。

梅肉エキスが“胃がんの原因ピロリ菌”を抑える

日本で古来から食されている『梅肉エキス』に、ピロリ菌に対する抗菌作用が有ることがヒト試験で確認されました。

これは、中島滋美氏(社会保険滋賀病院内科)が、第13回日本消化器関連学会週間(DDW-Japan2005)ミーティングで発表したものです。既に梅肉エキスの抗菌作用は細胞レベルでの報告がありましたが、今回ピロリ菌陽性患者22人(尿素呼気試験の数値が低い人を対象から除く)に、約130mlの1%梅肉エキスを1日2回(朝食前と就寝前)12週間服用してもらったところ、2週間後に12人(60%)の被験者で尿素呼気試験の数値が10%以上低下し、うち3人は、正常値に近い3%以下まで数値が低下しました。

このことから尿素呼気試験の数値が高いピロリ菌陽性患者に対して『梅肉エキス』が除菌療法の代替医療として利用できる可能性が見えたとしています。

やはり古来から伝わっているものには、何かしらの理由があるのですね。
『ふたりのサプリ オーガニック』にも梅肉エキスが入っていますよ (^_^)v

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平成18年8月5日

海外におけるブラックコホシュの利用に関する注意喚起について

健康食品として、最近婦人科領域で使われることが多くなってきた『ブラックコホシュ』について、厚生労働省から注意が喚起されましたので転載いたします。

平成18年8月3日
食品安全部基準審査課
新開発食品保健対策室

ブラックコホシュ[英名:black cohosh, black snakeroot、学名:Cimicifuga racemosa(L.)、(キンポウゲ科の植物)]を含む食品は、更年期障害による症状を緩和するなどと言われ販売されています。
諸外国において、ブラックコホシュを摂取した場合の主要な健康被害として肝障害が報告されており、欧州医薬品庁(EMEA)のハーブ医薬品に関する委員会(HMPC)では、入手可能なデータの評価により、これらの肝障害はブラックコホシュの利用と関連している可能性があるとみなし、ブラックコホシュの使用の中止、医師への相談、医師から患者への使用確認、症例の報告を促す勧告を出しています。
また、これを受け英国医薬品庁(MHRA)、フランス食品衛生安全庁(AFSAA)、フィンランド食品安全局でも注意喚起を行っています。

日本国内でブラックコホシュ又はこれを含む食品を摂取したことによる健康被害事例はこれまで報告されていませんが、ブラックコホシュの摂取については念のためご注意下さい。

ブラックコホシュ画像
ブラックコホシュ
分類:キンポウゲ科 サラシナショウマ属
学名:Cimicifuga racemosa(L.)
俗名:英名 black cohosh、black snakeroot
和名 アメリカショウマ
有効成分:シミシフギン
27-デオキシアクテイン
フェルラ酸・イソフェルラ酸

アメリカインディアンが古くから愛用してきたハーブ。「天然のエストロゲン」と言われるシミシフギンの働きで、更年期の諸症状の緩和などに使われてきました。
また、リウマチの痛みや炎症や、パッションフラワー・バレリアンとブレンドをして、喘息・気管支炎などの治療にも用いられます。

注意:妊娠・授乳中の女性への使用は不可。

外来種のサプリメントにありがちな話題ですが、アメリカン・インディアンが自分たちの伝統的な方法で用いるには有用なものなのでしょう。
コミッションEでもapproved herbとして認められていて、経口で適切に利用するなら安全(ただし6ヶ月まで)とされています。

ホメオスタの商品開発理念』が、少しでもご理解いただけると幸いです。

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平成18年7月9日

ACE阻害剤(降圧剤)の使用で重大な先天性奇形を起こす可能性

日本では、血圧降下剤である「ACE阻害剤=(アンジオテンシン変換酵素阻害剤)」の妊婦または妊娠している可能性のある婦人への投与は禁忌(してはいけない)となっていますが、米国FDAの分類では「妊娠第1期」におけるACE阻害剤の使用はカテゴリーC(注1)です。

今回NEJM(The NEW ENGLAND JOUNAL of MEDICINE:6月8日,2006)に『妊娠第1期にACE阻害剤を使用した妊婦から生まれた子供は、本剤を服用していない妊婦から生まれた子供に比べ、心血管と中枢神経の異常を含む重大な先天性奇形のリスクが上昇(2.71倍。95%信頼区間1.72〜4.27)する危険性がある』という調査結果が、バンダービルト大学の研究者らによって公表されました。

1985年〜2000年に誕生した29,507人の子供のデータを解析したところ、妊娠第1期にACE阻害剤を使用した妊婦(209人)から生まれた子供の先天性奇形のリスクが、他の降圧剤を使用した妊婦(202人)、降圧剤を使用しなかった妊婦(29,096人)に比べて2.71倍上昇が認められ、この結果から、妊娠第1期でのACE阻害剤の使用は安全ではなく、使用を避けるべきであると述べられています。

FDAはバンダービルト大学の調査結果について、奇形の実数が少なく再現性が確認されていないことなどから、このタイミングでのカテゴリー変更は予定していない(第1期;カテゴリーC、第2期・第3期;カテゴリーD(注2))。しかし、医療従事者は妊娠早期において患者の病体について十分考慮すべきであるとしています。

妊娠可能年齢が高くなり、妊婦が降圧剤を服用している可能性もそれに伴って上昇すると思われます。妊娠初期に妊婦が知らずにACE阻害剤を服用することがないように、妊娠希望の相談に来た女性や、妊娠の有無を検査に来た女性に対しACE阻害剤の服用の有無を尋ねる必要があると思います。

注1)カテゴリーC:動物実験では胎児への有害作用が証明されていて、適切で対照のある妊婦への研究が存在しないもの。しかし、その薬物の潜在的な利益によって、潜在的なリスクがあるにもかかわらず妊婦への使用が正当化されることがありうる。
Animal reproduction studies have shown an adverse effect on the fetus and there are no adequate and well-controlled studies in humans, but potential benefits may warrant use of the drug in pregnant women despite potential risks.

注2)カテゴリーD:使用・市販後の調査、あるいは人間を用いた研究によってヒト胎児のリスクを示唆する明らかなエビデンスがあるが、潜在的な利益によって、潜在的なリスクがあるにもかかわらず妊婦への使用が正当化されることがありうる。
There is positive evidence of human fetal risk based on adverse reaction data from investigational or marketing experience or studies in humans, but potential benefits may warrant use of the drug in pregnant women despite potential risks.

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平成18年5月21日

「あせも」の発症に「表皮ブドウ球菌」が関与

夏場になると乳幼児の親を悩ます「あせも」…

クーラーが普及しているとはいえ、0月齢から36月齢における夏場の「あせも(紅色汗疹)」発症率は60%に達します。古くからある「あせも」ですが、発症の原因は未だに解明されていないのが実情です。

今回、この「あせも」の発症に「表皮ブドウ球菌」が関係している事が実証されました。

ユニ・チャーム株式会社と徳島大学医学部皮膚科学教室、株式会社三菱化学ビーシーエルとの産学共同体によると、「あせも」を発症した乳幼児の発症部位と、同一乳幼児の「あせも」を発症していない部位では細菌数に違いが見られ、発症部位で「表皮ブドウ球菌」が極めて顕著に増加していたことから、成人男性の前腕部にラップを48時間巻いて「あせも」を誘発する実験を行い、更に詳しく発症部位の特性を検討しました。
その結果、あせもの発症部位には乳幼児と同様に顕著に「表皮ブドウ球菌」の増加が見られ、表皮表面のph値も6〜6.5を示しました。また、「表皮ブドウ球菌」の抑制効果を確認されている抗菌剤を塗ってラップを巻いたところは「あせも」の発症率が半減したことから、「あせも」の発症は、多量に発生する汗内成分により表皮ブドウ球菌が急増し、皮膚の炎症を誘発する事が要因である事を見出しました。

(4/5日 経産業新聞、ユニ・チャームHPニュースリリースより抜粋)

安易な抗菌剤の使用は避けたいですが、カブレにくい紙おむつの製品開発や「あせも」の悪化を防ぐ事に役立つと思います。

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平成18年4月9日

"女性ホルモン"と「女性の薄毛」の関係
"女性ホルモン"の減少によりホルモンバランスが崩れることが薄毛の要因の一つ!?

近年、女性の薄毛人口は300万人とも600万人とも言われており、男性と同様に女性においても薄毛で悩んでいる人が増加しています。

従来育毛の研究は男性ホルモンの作用を中心に研究されていましたが、(株)ライオンは女性特有の「女性の薄毛」に関する研究を進め、"女性ホルモン"自身が発毛促進に関与していることを明らかにしました。
一般に「女性の薄毛」は、男性とは異なる脱毛パターンを示します。男性は 前頭部や頭頂部から脱毛する傾向であるのに対し、女性は加齢にともない頭部全体が薄くなる傾向が高いことがわかっています。また、10〜60歳代女性の髪質の変化を調べたところ、加齢にともない髪の太さや 硬さが変化しており、45歳以降で太さや硬さが減少し始めることを確認しました。
この結果は、 "女性ホルモン"の分泌が30歳代から減少し始め、40歳代で急激に減少することと相関していました。 つまり、40〜60歳代の女性が薄毛になるのは、"女性ホルモン"の減少によりホルモンバランスが崩れることが薄毛の要因の一つである可能性が示されています。

研究者は、"女性ホルモン"と「女性の薄毛」の関係を調べるにあたり、女性の毛髪の毛乳頭細胞を用いた培養系に女性ホルモンを添加していないものと添加したもので、発毛促進シグナル「BMP=Bone Morphogenetic Protein」の遺伝子発現量を比較しました。
その結果、女性ホルモンを添加していないものは、時間が経過するごとに「BMP」の遺伝子発現量が減少するのに対し、添加したものは「BMP」の遺伝子発現量の減少を抑えることが確認され、さらに女性ホルモンが毛乳頭細胞内で「BMP」の遺伝子発現を高めることも確認しました。

女性ホルモンの直接投与によるホルモンバランスの調整は、全身作用などを考え慎重でなければなりませんが、有力な『女性用育毛剤』の開発につながる可能性があります。

これ以下は少々専門的な内容になりますが、読んでみて下さい。

一般にホルモンは、ホルモン受容体を介して作用します。「女性ホルモン受容体(ER:Estrgen Receptor)」には「アルファ型女性ホルモン受容体(以下ER-α女性ホルモン受容体(以下ER-β)」の2種類が存在していることがわかっています。いずれの機能もまだ明確になっておりませんが、近年「ER-α」は、毛の休止期から成長期への移行を阻害し毛成長を阻害することがわかっています。
そこで、女性の毛髪における女性ホルモンとそのホルモン受容体の関係を調べるため、女性の毛髪の毛乳頭細胞を用いた培養系に女性ホルモンを添加し、「ER-α」「ER-β」の発現量を調べたところ、女性ホルモンは毛乳頭細胞内の「ER-β」の発現量を高めていることが確認されました。
さらに、「ER-β」が発毛作用に関与しているかどうかを遺伝子レベルで解明するため、発毛促進シグナル「BMP」の遺伝子に対する「ER-β」の作用を調べました。その結果、「ER-β」が、特異的に「BMP」の遺伝子に結合して「BMP」の遺伝子発現を高める作用があることがわかりました。すなわち、"女性ホルモン"は女性ホルモン受容体「ER-β」を介して発毛促進シグナル「BMP」を増やし、発毛を促進する可能性が示唆されました。

以上、従来育毛の研究は男性ホルモンの作用を中心に研究されていましたが、女性特有の「女性の薄毛」に関する研究を進め、"女性ホルモン"自身が発毛促進に関与していることを明らかにいたしました。 すなわち…

  1. "女性ホルモン"が減少すると発毛促進シグナル「BMP」の生成が抑制されること
  2. 女性ホルモン受容体「ER-β」が"女性ホルモン"を受けとり「BMP」を増やすこと

の2点を世界で初めて発見いたしました。

(株)ライオン プレスリリースより抜粋
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平成18年3月11日

“マタニティーマーク”のデザインが発表されました

お腹が大きく目立ってくれば周囲からの配慮も得られますが、妊娠初期には外見からは妊産婦さんであることが判りづらいため、周囲からの気遣いや理解を得る事が難しい場合がありました。今回、厚生労働省は妊産婦さんに優しい環境作りを推進するため、『マタニティーマーク』を発表しました。

マタニティ・マーク

3月10日。厚生労働省は、17年12月14日から募集していた「マタニティーマーク」の選考結果を発表しました。
これは今年が、21世紀の母子保健分野の国民運動計画である「健やか親子21」(実施機関2001〜2010年)の中間年に当たるため、「健やか親子21」の課題の一つである、「妊娠・出産の安全性と快適さの確保」の達成に向けて、妊産婦にやさしい環境づくりを行うことの一環として行われました。

妊産婦さんがこのマークをつけることで、公共交通機関の座席確保や飲食店における受動喫煙、エレベーターの昇降などに周囲の配慮を促す目的があります。
また、企業、地方公共団体など妊産婦への配慮を行っている施設でも、その取組を書き加えて掲示してもらうことにより、妊産婦にやさしい環境づくりに取組む活動をPRするものとしても幅広く活用される予定です。

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平成18年2月11日

紅茶は卵巣ガンのリスクを低下させる

乳房、子宮、卵巣など女性特有の臓器のガンのうち、以前は日本人には少ないといわれていた乳ガンや卵巣ガンが、ここ十数年の間に急増しています。これまでにも、緑茶や紅茶がある種のがん予防になるという研究結果が報告されていますが、今回は、1日に最低2杯の紅茶を飲む女性は、卵巣ガンになるリスクが50%近く減るというスウェーデンの報告です。

これは、米国内科学誌アーカイブズ・オブ・インターナル・メディスン(Archive of Internal Medicine, 2005,Dec.)に報告されたもので、研究に参加した40歳〜76歳までのスウェーデン女性6万1,057人を対象に、紅茶の消費量と卵巣がん発症率の関係を調べました。

15年間の追跡調査のうち卵巣がんを発症したのは301人でしたが、1日に最低2杯の紅茶を飲む女性では、卵巣がんのリスクが46%減り、1日1杯ではリスクが24%減少しまた。また1日1杯まで飲まなくても、全く飲まない女性と比べるとそのリスクは18%減少することがわかりました。

専門家によると紅茶含有のある成分が卵巣予防効果を生んでいると見られるが、詳細は未解明であり、更なる研究が必要であるとのことです。

この種のニュースには必ずといっていいほど「摂り過ぎの害」が後から報告されるので、1日3杯程度までにしておいた方が良いと思われます。

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平成18年1月4日

乳幼児突然死予防に「おしゃぶり」が有効!

乳幼児突然死症候群(SIDS = Sudden Infant Death Syndrome)は日本では4千人に1人と推定され、生後2〜6ヶ月に多くみられます。これまでにも、「おしゃぶり」がSIDSのリスクを減少させるという報告が複数ありましたが、今回米国で、他の危険因子との関係も評価したケース・コントロール研究を実施し、寝ている時のおしゃぶり使用がSIDSのリスクを1/10以下に減少させるという報告がありました。

米国の非営利民間団体(Kaiser Permanente)と米国小児保健発育研究所(National Institute of Child Health and Human Development)のチームは、カリフォルニア州の11の群で1997〜2000年にSIDSで死亡した185人の乳幼児の母親または保育者と、人種と年齢以外はランダムに選ばれたコントロール群312人の母親または保育者に聞き取り調査をしました。

母子の年齢や人種、妊娠中の喫煙状態などの影響を統計的に取り除いて分析した結果、おしゃぶりを使用していた小児のSIDSのリスクは0.08倍(95%信頼区間0.03〜0.21)と非常に低く、使っていないグループの1/10以下である事がわかりました。さらに、睡眠環境が悪い状態(うつぶせ寝、喫煙する母親の添い寝、柔らかいマットレスの使用)で、SIDSのリスクの減少幅が大きい傾向が見られました。

今回の研究は対象者の人数が少ない事などの限界を認めているが、特に睡眠環境が悪いハイリスクの小児におしゃぶりを使用すれば、SIDSの発症率の減少が期待できると報告しています。

おしゃぶりの使用については「歯並びや噛み合わせが悪くなる」などの反対論もありますが、日米の学会とも「1歳までなら心配は無い」としています。ただし、おしゃぶりを嫌がる赤ちゃんに無理強いしたり、母乳育児の場合は授乳が確立される約1ヶ月まではおしゃぶりを与えない方がいいとのことです。