月経のトラブル
生理周期とは…
月経の初日から次の月経初日の前日までの期間を指し、一般に正常な生理周期は25〜28日(6日程度のズレは許容範囲)です。
しかし、何かの要因で一時的にホルモンバランスが乱れ、そのために月経周期も乱れる場合があるので、1週間程度のズレが生じることはあります。
周期の乱れが長く続いている場合は、早めに診察を受けることをお薦めします。

過短月経と過長月経

正常な月経は、期間が3〜7日。これが1〜2日で終わってしまう場合を「過短月経」と呼び、逆に7日よりも長く続くものを「過長月経」と呼びます。
「過短月経」の場合、日数が短いために出血量も少ないことが多いようです。無排卵性月経や他の病気との関連が考えられます。また「過長月経」の場合も、少量の出血が10日以上続くような時には無排卵性月経の可能性が考えられますので、受診されることをお薦めします。

頻発月経と稀発月経

生理周期が24日以内で、1ヶ月に2〜3回も月経があるのが「頻発月経」と言います。
排卵が有る場合と無い場合があり、ほとんどは卵巣(らんそう)の働きの異常によって起こります。貧血にも注意が必要です。
頻発月経とは逆に、生理周期が39日以上の場合を「稀発月経」と呼びます。(90日を超えた場合は「無月経」という。)こちらも排卵が有る場合と無い場合があり、排卵があれば妊娠することは可能です。基礎体温に高温期と低温期があれば排卵が有ると判断してよいでしょう。
しかし、放置すると無月経になるおそれもあるので、妊娠を希望される場合は、なるべく早く治療を受けることをお薦めします。

上へ

過多月経と過少月経

月経の量が多いか少ないか、その判断はむずかしいものです。月経の量にはかなりの個人差があり、明確な境界線もありませんが、一般的には1回の月経期間で50〜100g程度とされ、それより異常に量が多い場合を「過多月経」と呼びます。
子宮筋腫や子宮内膜症の可能性があるので早めに受診されることをお薦めします。
過多月経とは逆に、出血量が極めて少なく、おりもの程度の月経血しか出ない場合を「過少月経」と呼びます。生理期間も1日〜2日と極端に短い場合が多く、ホルモンの分泌異常や、子宮の発育不全、無排卵などが考えられます。

無月経

妊娠以外で月経がないことを「病的無月経」といいます。
原発性無月経と続発性無月経とに分けられ、近年若い女性の間で「続発性無月経」が急増しています。

原発性無月経
医学的には満18歳になっても初経がこない場合を言います。
原因としては、性器の異常や染色体の異常などが考えられますが、まれに処女膜が閉鎖していたり、子宮の奇形のために経血が出てこれない場合があります。
この場合は手術による治療が考えられます。
続発性無月経
月経があったのに止まってしまい、3ヶ月以上月経がおこらない状態を言います。(ただし、初経から2〜3年間は月経が不規則のことが多いので、対象にはなりません。)
ストレスが原因になっている場合が多く、過度のダイエットによるカロリー不足や激しい運動などが考えられます。 また、脳下垂体の障害、卵巣や子宮の病気、下垂体の腫瘍、甲状腺や副腎皮質の異常、薬の副作用なども原因になることがあります。

無月経を長く放置すると、体がその状態に慣れてしまうため、ホルモンに対する反応が鈍くなってしまうことがあります。早めに受診するようにしましょう。

上へ

無排卵月経

月経はあるのに、排卵が起きていない状態を言います。(卵胞自体は発育しているが、性腺刺激ホルモンの放出障害のために排卵が起きず、そのために卵胞の発育がストップし、排卵しないまま月経となります。)
排卵していないので、基礎体温は低温の状態が続きます。基礎体温を測らなければ気付かないことが多いです。もちろん妊娠することはありません。
不妊症や無月経の原因になるほか、更年期以降の子宮がんの発生率も高くなりますので、早めに治療を受けることが必要です。

早発閉経

早発卵巣不全。40歳以前に月経が停止し、閉経状態になることをいいます。PFD(卵巣に卵胞がない)とGROS(卵胞があるが、性腺刺激ホルモンに反応しない)に分けられる。
原因としては、自己免疫疾患や遺伝子異常、染色体の異常などがあげられます。自然閉経と同じように体内のエストロゲンの濃度が低くなり、似たような症状がみられます。

月経困難症

月経の初日前後から症状が現れ、月経の終了前後に治まります。
症状の度合いがひどく、寝込んだり日常生活に支障をきたすような場合に月経困難症と診断されます。
病気が原因で起こる「器質性月経困難症」(子宮内膜症や子宮筋腫の場合が多い)と、ホルモンバランスの乱れや精神的ストレスなどが原因とされる「機能性月経困難症」に分けられます。

月経前症候群

PMS(Premenstrual Syndrome)とも呼ばれます。
月経前7〜10日頃から、イライラしたり憂うつな気分になるなどの精神的不調や、便秘や下痢を起こす。乳房が張って痛む。体がむくむ。などの身体症状が現れる。
原因はよくわかってはいないが、生理の前は卵巣から出る女性ホルモン(プロゲステロン)の増減変化が激しいので、自律神経のバランスが崩れるために起こるのでは、と考えられている。また、栄養バランスの乱れや、高プロラクチン血症なども原因にあげられます。